2006.11.15 Wednesday
あのカンテの歌詞を教えてください!っていわないで。
フラメンコの歌詞の紹介を始めて、もうすぐ1年、
ご紹介した歌詞も300編を超えました。
役にたっているのかな?
使ってくれてるのかな?
ちょっと心配ですが、1年前の3倍ほどにもなる、
現在のアクセス数がその答えだと思っています。Y^O^Y
さて、フラメンコの歌詞を調べようと検索して、当ブログにいらした方が、
もしかして面食らってしまっているんじゃないのかなあ?って
少し心配になったので、今日はフラメンコの歌詞の基本の基本のお話しを
したいと思います。
フラメンコの各カンテは、他の音楽と違ってひとつの珍しい特徴があります。
それは、メロディは決まっているけれど、歌詞が決まっていないという点です。
なので、色々とCDを聞いてみると、
同じメロディなのに色々な歌詞で歌われている事に気づく事はないですか?
(CDの買い方についてはこちらを参考にしてください。)
そしてその逆に、有名な歌詞は、色々なカンテに乗せて歌われたりもするんです。
”この歌詞さっきも聞いたけど、さっきは確かガロティンだったはずなのに、
今、聞いているのはブレリア、一体どうなってるの?”
なんて事も普通によくある事。
なので、カンテを勉強する時は、歌詞はあくまでも歌詞として、
メロディはあくまでもメロディとして歌詞とは別々に覚えて、
実際に歌うときに、頭の中で好きな組み合わせをセットして歌うことになります。
もちろん、お客様の前で歌う前には、自分の覚えているカンテのメロディと
覚えている歌詞を、出来る限り多く組み合わせて練習しておくので、
本番では、その中のどれかを出すことにはなるのですが。
例えばアレグリアスなら、私の場合は、
今、ふっと思い浮かぶ歌詞が30個くらいあって、
それなら特に改めて練習する必要なく、お客様の前ですぐに歌えるのです。
普通その日の気分、会場の雰囲気、他のカンテとのバランスで歌詞を決めますが、
踊りのバックの場合は、その踊り手さんに似合う歌詞を選ぶのも楽しいもの。
ソロの方の場合は、前もって好きな歌詞を選んで貰うのも私は好きですし、
群舞の場合は、衣装の雰囲気に合わせた歌詞を選んで、
リハーサルの時に、踊る方々を集めて解説したりもします。
踊る方も、自分用に選ばれた歌詞だと思うと、気分がのるみたいですね。