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フラメンコ歌手(カンテを歌うカンタオーラ)ナランヒータの
スペインと日本行ったり来たり。
<< 束の間の雨の晴れ間の蝉しぐれ | main | メルマガ157号本日発行 コラムはブレリアの表現です。 >>
あの日の朝のこと
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    JUGEMテーマ:日記・一般

     

    少し小走りに駅に向かっていた。

    というのも、そのころしつこい痴漢に付きまとわれていて、
    できればいつもより1本早い電車に乗りたかったから。

    毎朝、駅のホームで待っているあの男・・・

    思い出すだけで寒気がする。

    急がなくっちゃ、そう思うけれど、もともと朝が苦手なこともあって、
    足は思うように動いてはくれない。

    なんとか駅に着き、ホームへの階段を重い足取りでのぼっていると、
    まさにその時1本早い電車が出てしまった。

    あ、、、、やっちゃった。
    また今日もあの痴漢にあうのかと思うと、
    このまま家に引き返したくなった。

    一応駅員さんには相談してあったので、

    顔見知りの駅員さんのそばで電車を待つ。

    どうやら今日はいないようだ。
    少しほっとしたものの、

    次の電車が到着するやいなや、私たちは車内に押し込まれる。

    毎朝のことだけど、ホームにあふれるこれほどの人間を、
    どうやってこんな細い電車に詰め込めるんだろう。

    わずか数分のこととは言え、

    これさえなければ通勤ももう少し楽しいのだけれど。
    もちろん、痴漢もいなければのことだけれど。

    次の駅、圧縮されていた厚手のコートのサラリーマンたちは、
    ここでもう一度ホームに解き放たれ、

    コートもろとも元の厚さに戻っていった。

    毎朝乗り換える中目黒の駅のいつもの光景だ。

    でも、この朝は、なにかがいつもと違っていた。

    あーあ、もし1本前の電車に無事乗れていたら、地下鉄直通だったけど、
    今朝もここで乗り換えなければならないのか。

    まあ、あの痴漢にはあわずに済んだのだからよしとしようと、
    とりあえずホームに止まっていた中目黒発の日比谷線に乗り込んだ。

    乗り込んだものの、発車を待ちながら私はただならぬ気配を感じていた。

    駅員さん達の様子があきらかにおかしいのだ。

    渋谷に向かう東横線は、次々と出発するのに、

    日比谷線は一向に動こうとはしない。


    恵比寿でなにかあったらしい。
    乗客たちが口々にそんな噂話をしている。

    取りあえず渋谷行きに乗って欲しいとの場内アナウンスに即されて、
    私は渋谷経由のルートで会社に向かった。

     

    途中、なんだかんだあって30分ほど遅刻して、

    当時勤めていた霞が関の会社に着いた。

    まだ携帯も普及してない時代、電話をかけるすべも持ってはいなかった。

    エレベーターを降りると、私が到着したと誰かが大声で叫んだ。
    すると、ほぼ同時に上司が走ってくる。

    ”日比谷線だったよね、日比谷線だったよね。”

    丸い目を大きく見開いて、上司が私の腕を強くつかんでいた。

    ”よかった、、、、、よかった。”


    、、、、、、


    あの日、私は電車1本違いで、あの事件に会わずに済んだ。


    そして、

    あの事件の当事者たちは、平成の次の時代を迎えることはなかった。


    刑の執行に関して、私は、基本的に反対している。

    でも、被害にあった多くの人達、
    今も後遺症に苦しむ同僚達のことを思うと、

    心中はそう単純なものではない。

     

    今、再度私は考える。

    あの時、彼等を産んだのは、あきらかに日本の社会だった。

    そして、今の日本はどうだろう。

    彼らのようなモンスターを産み出すことはもうないのだろうか?

    それとも、形を変え、今も産みだし続けているのだろうか、、、と。

     

         オウム真理教事件、元幹部たちの死刑執行に際して

     

     

    先日、この私を心配してくれた上司が神に召されました。

    長くの患いでさぞお辛かったと思います。

    今回の事も含め何かと思い出します。もうすぐ新盆ですね。

    | 穏やかな日々を | 15:18 | comments(0) | - | - | - | 昨年の記事