私がセビリアのフラメンコ芸術学院に留学して、
3か月ほどたったころでしょうか?
日本のあるフラメンコ雑誌の記者だという方から、
インタビューを受けました。
前もってのアポもなく、カフェでお茶をしていた私のところに、
その方はいきなりやって来て、こう仰ったのです。
”この学校のカンテクラスの人、日本人よね。”
”あ、はい。”
メモとペンを取り出し、
”これ、日本人に向いてるの?”
”え?なにがですか?”
”だから、ここのカンテのレッスンは日本人向きか、
聞いてるの。”
”えっと? どちら様ですか?”
”なに? 私のこと知らないの? XXよ。”
”はあ・・・(名前だけ言われても、知らないです。)
素晴らしい先生とカリキュラムだと思いますけど。”
”そうじゃなくて、日本人向きかどうかよ。”
”日本人向きって、どういうことでしょう?”
”だから、日本人なんでしょ?あなた。”
”はい。”(微妙?笑)
”日本人向けかどうか、わかんないの?”
そこに急に割って入った人がいました。
”あ、お世話になってます。 (私に向かって)よお。”
”あ、ちょっとさー、カンテクラスが日本人向けかどうか
聞いてるんだけど。”
割って入ってくれたのはギターの日本人留学生でした。
”ねえねえ、日本人向けかどうか聞かれたんだけど、
どういうのが日本人向けなの?私わからなくって。”
”日本人向け?”
”そうなの。外国人留学生向けかどうかってこと?なの?”
”わかった。俺が答える。”
彼はインタビュアーさんに向かって話し始めました。
”レッスンはちゃんと時間通りに行われるし、
学校自体とてもしっかりした運営なので、
日本人に向いていると思いますよ。”
”実際のレッスン内容はどうなの?”
”先生は日本人にも丁寧に教えているようです。”
”日本人向けレッスン内容ってことね。”
”具体的な内容は僕には・・・”
インタビュアーさん、私に再度尋ねました。
”ねえ、だからどうなの?日本人向き?違うの?”
”えっと、レッスンはすべてスペイン語なので、
語学力は必要だと思います。”
”日本人でも学べるってことでいいのね。”
困惑する私に先輩ギタリスト氏、再度間に入って。
”そうですねー。ギターのクラスでは・・・”
あの。
いまだにわからないんですけど、
日本人向けのカンテレッスンってなんでしょうか?
レッスンはすべてスペイン語なので、
ある意味、日本人向けじゃありません。
でも、スペイン語さえなんとかなれば、
音楽のレッスンに国籍なんか関係ないと思います。
だって、ドイツやイタリア、フランスなんかの音大に、
日本人は毎年いっぱい留学しているじゃないですか。
クラシック音楽の人で、
日本人向けかどうかなんて、考えて留学する人はいません。
大事なのは、留学生本人の語学力やコミュ力、柔軟性、
そして何より、学びたいと思う気持ちです。
真剣に学ぼうとする生徒に冷たくする先生は、
国籍を問わず、もちろんダメな先生。
たとえ言葉が稚拙でも、
真剣に学ぶ姿に、思わず先生も一生懸命になる。
これがすべての芸事に通じる真理だと思いますよ。
ね、セビージャのお師匠たち。
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